[初めての方へ]火災報知器とは
火災の発生をいち早く検知し、私たちに危険を知らせる火災報知器です。火災による死因の約半数が逃げ遅れによるものだと言われています。特に就寝中の火災に気づかず、煙に巻かれて亡くなるケースが後を絶ちませんでした。
これを受け、消防法が改正され、新築住宅は2006年から、既存住宅も2011年までに順次、全国すべての市町村で設置が義務化されました。
この記事では火災報知器の役割や選び方について解説します。
火災報知器とは

火災報知器とは、火災が発生したことを検知して警報で知らせる装置のことです。火災感知器や火災警報器とも呼ばれることがあります。
煙や熱などを検知するセンサーが内蔵されており、建物内の人々に危険を知らせます。
火災報知器を設置することで消火器を用いた初期消火への対応や、安全な避難経路の確保が可能となります。
火災報知器の選び方
火災報知器の設置基準
消防法では、火災報知器を「自動火災報知設備(自火報)」「特定小規模施設用自動火災報知設備(特自火報)」「住宅用火災警報器」の3つに分類することができます。設置が義務付けられているのは自動火災報知設備を設置する大型施設と住宅用火災警報器を設置する一般住宅ですが、近年の宿泊施設や老人ホームでの火災事故による死者数の増加を受け、火災報知器の設置義務施設の拡大、設置可能範囲の拡張が年々進められています。
用途別<自動火災報知設備・特定小規模施設・住宅>
・自動火災報知設備(自火報)
自火報は、感知器(煙や熱)・発信機・中継器・受信機・表示灯・地区音響装置の6つから構成されています。設置が義務付けられている防火対象物・特定防火対象物には、学校、病院、介護施設、マンション、劇場等の大型の施設が含まれます。
・特定小規模施設自動火災報知設備(特自火報)
特自火報は連動型の警報機能付火災報知器のみで構成することが可能です。近年の火災事故の経緯から年々設置可能施設が拡大されています。設置可能施設として、延べ面積が300㎡以下の宿泊施設、診療所、デイサービス施設、カラオケボックス等が対象となります。
・住宅用火災警報器
一般住宅向けの火災警報器で、単体のみで作動する単独型と周囲の火災警報器と連動して作動する連動型があります。
単独型:火災を感知した警報器のみ、警報を発する
連動型:火災を感知した警報器とそれに連動する警報器全てが警報を発する
また、連動型には配線方式と無線方式があります。
配線方式:工事が必要になるが、離れた部屋の火災をいち早く発見できる
無線方式:工事不要で、設置資格がいらないため部屋への取付が簡単。
感知種別<熱・煙・炎>
火災報知器が感知する対象として、熱・煙・炎があり、何を感知するかによって種類が異なります。

熱感知器
天井に取り付けられることが多く、火災によって生じる熱が天井面に蓄熱されることを利用し、温度の上昇を感知することで警報を発します。
-定温式スポット型-
感知器周囲の温度が上昇し、ある一定温度に達すると火災として感知。推奨される設置場所は、水蒸気が多い場所、煙が滞留する場所、常時温度が高い場所など。
-差動式スポット型-
感知器周囲の一定時間における温度上昇率が、ある一定以上に達すると火災として感知。推奨される設置場所は、会議室、ロビー、油庫などの温度変化がない場所。

煙感知器
天井に取り付けられることが多く、火災によって生じる煙が天井面に蓄煙されることを利用し、周囲の空気に含まれる一定濃度以上の煙を感知することで警報を発します。煙を感知するため、熱感知器よりも早く火災に気が付くことが可能になります。
近年では、煙によって生じる室内の香料の変化を感知し警報する光電式スポット型が主流になりました。
推奨される設置場所として、寝室、階段、リビングだけでなく倉庫やホール、エレベーターといった高さがあることで早期に熱を感知しにくい場所が挙げられます。

炎感知器
炎から発せられる紫外線や赤外線を利用し、紫外線や赤外線が一定の量を超えると火災を感知し警報を発します。
屋外にも設置することができ、天井の高さが20m以上ある、映画館や倉庫、トンネルへの設置が推奨されています。
炎から放射される赤外線の変化量が一定以上になった時に火災を感知する赤外線式スポット型と、紫外線の変化量が一定以上になった時に火災を感知する紫外線式スポット型があります。
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